絵本 『リリ』
2008年 10月 23日
昨夜は、『 六ヶ所村ラプソディー』上映実行委員会でした。
そのときに、はらださんが、絵本『リリ』と『リリがのこしてくれたもの』を持ってきてくださいました。
『リリ』は、はらださんの最初の作品で、第14回ニッサン童話と絵本のグランプリ、絵本部門最優秀賞、第46回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した作品です。
もう絶版だそうで、大変貴重なものをお貸しいただきました。
杉田豊さんのコメントを紹介します。
かわいい真っ黒な子犬が来て、主人公になる。『リリ』へ注ぐ視線が愛情ある筋立てとして展開する。そして何年か過ぎ、年をとりいなくなってしまう生涯を描く。子犬への愛情と、現実的な老いの厳しさが交錯する情理を語る。
画面は全体に白地を使い、シンプルな構成であるが、モチーフの縁取りなどの色彩が有機的な独自の空間を作っている。その結果、白地が白色としての彩りに見えるのは面白い。形体の単純化、主人公の黒色を際立たせる周囲の色調、絵としての文字などを計画性のある構成にしている技は優れている。しかし作者の鋭い感性を大切にした、より自由に描く世界を見てみたいものである。
呼んでも聞こえないリリ、目も見えなくなっているリリ、においもわからないリリ。
我が家のララのところに行って、かわいがってきました。
『リリ』の次に『リリののこしてくれたもの』
この作品は、『リリ』と「小学生の作者」が主人公です。
子どもと犬とのほのぼのとした豊かな愛情に包まれた日常。
どんなに遅くなっても、玄関のドアを開ければ、しっぽを振っている『リリ』が待っていました。
『リリ』がなくなった後にも、ちゃんと残してくれたものが、少女の中に。
私は、すぐウルウルしてしまいます。
もう一度ララちゃんをかわいがってきましょう。